事業承継・M&A補助金:交付申請を成功させるための完全ガイド

事業承継・M&A補助金:交付申請を成功させるための完全ガイド

事業承継・M&A補助金:交付申請を成功させるための完全ガイド

事業承継・M&A補助金は、中小企業が事業承継やM&Aを行う際に、その費用の一部を支援する制度です。しかし、交付申請は複雑で、多くの書類を準備する必要があります。

この記事では、交付申請を成功させるために重要な書類、加点項目の活用戦略、交付申請後のスケジュール、対象となる経費、そしてPMI(Post Merger Integration)の成功と出口戦略について、わかりやすく解説します。この記事を読めば、交付申請をスムーズに進め、補助金を最大限に活用するための知識が得られます。

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編集者の紹介

日下部 興靖

株式会社M&A PMI AGENT
代表取締役 日下部 興靖

上場企業のグループ会社の取締役を4社経験。M&A・PMI業務・経営再建業務などを10年経験し、多くの企業の業績改善を行ったM&A・PMIの専門家。3か月の経営支援にて期首予算比で売上1.8倍、利益5倍などの実績を持つ。




1. 事業承継・M&A補助金の採択を左右する交付申請の重要書類と準備

事業承継・M&A補助金の交付申請は、補助金の採択を大きく左右する重要なプロセスです。申請書類に不備があったり、必要な情報が不足していたりすると、審査で不利になる可能性があります。ここでは、交付申請に必要な主要書類とその準備について解説します。

1.1. 経営資源引継ぎの確実性を証明する事業計画書の論理構成

事業計画書は、事業承継・M&A補助金の交付申請において、審査員が最も重視する書類の一つです。この書類を通じて、経営資源が確実に引き継がれ、その後の事業がどのように発展していくのかを示す必要があります。事業計画書を作成する際には、以下の点に注意し、論理的な構成を心がけましょう。

  • 事業承継・M&Aの目的:なぜ事業承継・M&Aを行うのか、その目的を明確に記述します。
  • 現状分析:現在の事業の状況、強みと弱みを客観的に分析します。
  • 経営資源の引継ぎ計画:どのような経営資源(技術、ノウハウ、顧客など)を引き継ぐのか、具体的に記述します。
  • 事業展開計画:引継ぎ後の事業をどのように展開していくのか、具体的な戦略を示します。
  • 数値目標:売上高、利益などの数値目標を設定し、その達成方法を説明します。
1.2. 認定経営革新等支援機関との連携による申請書類の品質向上

事業承継・M&A補助金の申請書類の品質を高めるためには、認定経営革新等支援機関(以下、認定支援機関)との連携が不可欠です。認定支援機関は、中小企業支援に関する専門的な知識や経験を持つ機関として国が認定しており、商工会・商工会議所、税理士、公認会計士、中小企業診断士、金融機関などが該当します。

認定支援機関は、事業計画の策定、申請書類の作成、経営に関するアドバイスなど、幅広い支援を提供してくれます。特に、事業計画書の作成においては、認定支援機関の専門家が客観的な視点からアドバイスを行うことで、より実現可能性の高い計画を作成することができます。

また、認定支援機関との連携は、審査においてもプラスに働く可能性があります。

1.3. 履歴事項全部証明書や決算書など法定書類の不備を防ぐ確認法

交付申請では、履歴事項全部証明書や決算書などの法定書類の提出が求められます。これらの書類に不備があると、審査に影響が出る可能性があります。法定書類の不備を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。

  • 最新の情報を入手する:履歴事項全部証明書は、発行から3ヶ月以内のものを提出する必要があります。
  • 記載内容を тщательно確認する:決算書の記載内容に誤りがないか、税務署の受付印があるかなどを確認します。
  • 専門家のアドバイスを受ける:税理士などの専門家に書類の確認を依頼することで、不備を防ぐことができます。
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2. 審査を有利に進めるための交付申請における加点項目の戦略的活用

事業承継・M&A補助金の審査では、加点項目を 戦略的に活用することで、採択の可能性を高めることができます。加点項目とは、特定の要件を満たす場合に、審査で有利になる項目のことです。ここでは、加点項目とその活用戦略について解説します。

2.1. 賃上げ計画の表明や健康経営優良法人の認定による優先採択

事業承継・M&A補助金では、賃上げ計画の表明や健康経営優良法人の認定などが加点項目として設定されています。これらの項目は、企業の社会的な貢献度や従業員の働きがいを重視する国の政策に合致するものであり、審査においても高く評価される傾向にあります。

2.1.1. 賃上げ計画の表明
  • 事業計画において、具体的な賃上げ計画(賃上げ率、対象従業員など)を明示します。
  • 従業員への賃上げ計画の周知状況を示す書類(社内通知、従業員への説明会の議事録など)を提出します。
2.1.2. 健康経営優良法人の認定
  • 健康経営優良法人の認定を受けていることを証明する書類(認定証など)を提出します。
  • 健康経営に関する取り組み(健康診断の実施、メンタルヘルス対策など)を具体的に記述します。
2.2. 地域経済への波及効果を強調するビジネスモデルの記述方法

事業承継・M&A補助金では、地域経済への波及効果も重要な評価ポイントです。地域経済への波及効果を強調するためには、ビジネスモデルを記述する際に、以下の点を意識しましょう。

  • 地域資源の活用:地域の特産品や技術を活用したビジネスモデルであることをアピールします。
  • 地域雇用の創出:新たな雇用を創出する計画を具体的に示します。
  • 地域企業との連携:地域の企業との連携による相乗効果を説明します。
2.3. 事業承継・M&A補助金が求めるDX推進と投資対効果の算出

近年、多くの補助金でDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が重視されています。事業承継・M&A補助金においても、DX推進に関する取り組みは加点対象となる可能性があります。また、DX推進には投資対効果の算出が不可欠です。

2.3.1. DX推進の取り組み
  • 既存業務のデジタル化:RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)導入による業務効率化、クラウドサービスの活用などを具体的に記述します。
  • 新たなデジタル技術の導入:AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)などの導入による新サービス創出、顧客体験向上などを説明します。
2.3.2. 投資対効果の算出
  • 費用対効果分析:DX推進にかかる費用とその効果(売上増加、コスト削減など)を定量的に分析します。
  • ROI(投資利益率)の算出:投資額に対する利益の割合を算出し、投資の有効性を示します。
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3. 専門家が解説する交付申請後のスケジュールと補助金受給の注意点

交付申請が採択された後も、補助金を受給するまでにはいくつかのステップがあります。ここでは、交付決定後のスケジュール、注意点、実績報告について解説します。

3.1. 交付決定通知前に発生した経費の遡及適用に関する例外規定

原則として、交付決定通知前に発生した経費は補助対象となりません。しかし、やむを得ない事情がある場合には、例外的に遡及適用が認められる場合があります。遡及適用を希望する場合には、以下の手続きが必要です。

  • 事前着手申請:交付申請時に、事前着手申請書を提出します。
  • やむを得ない事情の説明:なぜ交付決定前に経費が発生したのか、具体的な理由を説明します。
  • 事務局の承認:事務局がやむを得ない事情を認め、事前着手を承認する必要があります。
3.2. 中間検査や実績報告で求められる証憑類と銀行振込の厳格管理

補助事業期間中には、中間検査や実績報告が求められます。これらの手続きでは、経費の支出を証明する証憑類(領収書、請求書、納品書など)の提出が必要です。また、経費の支払いは銀行振込で行い、その記録を厳格に管理する必要があります。

3.2.1. 証憑類の管理
  • 原本保管:証憑類は原本を保管し、コピーを提出します。
  • 整理・ファイリング:証憑類は日付順、経費科目別に整理・ファイリングします。
  • 電子データ化:証憑類をスキャンして電子データ化しておくと、管理が容易になります。
3.2.2. 銀行振込の管理
  • 専用口座の開設:補助事業専用の銀行口座を開設し、経費の支払いを一本化します。
  • 振込記録の保管:銀行振込の記録(振込明細書など)を保管します。
  • 現金払いの禁止:原則として現金払いは認められません。
3.3. 補助事業期間終了後の収益納付を回避するための会計実務

補助事業期間終了後、一定期間内に補助金によって得られた収益が発生した場合、その一部を国に納付する必要があります(収益納付)。収益納付を回避するためには、以下の会計実務を徹底しましょう。

  • 収益の正確な把握:補助事業によって得られた収益を正確に把握します。
  • 経費の区分:補助事業に関係のない経費を明確に区分します。
  • 専門家への相談:税理士などの専門家に相談し、適切な会計処理を行います。
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4. 事業承継・M&A補助金の対象経費:何が補助される?

事業承継・M&A補助金では、様々な経費が補助対象となります。ここでは、代表的な対象経費について解説します。

4.1. 事業承継・M&A補助金の対象:専門家への委託費用

M&Aを成功させるためには、専門家のサポートが不可欠です。事業承継・M&A補助金では、M&A仲介業者、ファイナンシャルアドバイザー(FA)、弁護士、税理士などの専門家への委託費用が補助対象となります。

  • M&A仲介手数料:M&A仲介業者に支払う仲介手数料
  • FA費用:FAに支払うアドバイザリー費用
  • 弁護士費用:法務デューデリジェンス、契約書作成などにかかる費用
  • 税理士費用:税務デューデリジェンス、税務コンサルティングなどにかかる費用

ただし、専門家への委託費用が補助対象となるのは、「M&A支援機関登録制度」に登録された専門家への委託に限られます。

4.2. 事業承継・M&A補助金の対象:M&A仲介手数料

M&A仲介手数料は、M&Aの成約時にM&A仲介業者に支払う成功報酬です。事業承継・M&A補助金では、M&A仲介手数料も補助対象となります。M&A仲介手数料は高額になることが多いため、補助金を活用することで、M&Aの費用負担を大幅に軽減することができます。

4.3. 事業承継・M&A補助金の対象:事業計画策定費用

事業計画は、事業承継・M&A後の事業の方向性を示す重要な書類です。事業承継・M&A補助金では、事業計画策定にかかる費用も補助対象となります。具体的には、コンサルタントへの依頼費用、市場調査費用、専門家への相談費用などが該当します。

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5. 事業承継・M&A補助金を活用したPMIの成功と交付申請の出口

M&Aは、単に企業を買収するだけでなく、その後の経営統合(PMI)が成功して初めて、真の価値を発揮します。ここでは、事業承継・M&A補助金を活用したPMIの成功と、交付申請の出口戦略について解説します。

5.1. シナジー最大化に向けたPMIコンサルティング費用の計上手法

PMIコンサルティングは、M&A後の経営統合を円滑に進めるために、専門家が提供するサービスです。PMIコンサルティング費用は、事業承継・M&A補助金の対象経費となります。シナジー最大化に向けたPMIコンサルティング費用を計上する際には、以下の点に注意しましょう。

  • コンサルティング内容の明確化:コンサルティングの目的、内容、期間などを具体的に記述します。
  • 費用対効果の説明:コンサルティングによって得られる効果(シナジー効果、コスト削減効果など)を定量的に説明します。
  • 見積書の取得:複数のコンサルティング会社から見積書を取得し、費用の妥当性を示します。
5.2. 補助金受給後5年間の事業化状況報告義務とモニタリング体制

事業承継・M&A補助金を受給した場合、補助事業期間終了後5年間は、事業化状況報告を行う義務があります。これは、補助金が適切に活用され、事業が持続的に発展しているかを確認するためのものです。また、事務局によるモニタリングも行われます。

5.2.1. 事業化状況報告
  • 報告書の提出:毎年、事業化状況報告書を事務局に提出します。
  • 報告内容:売上高、利益、雇用状況、DX推進状況などを報告します。
  • 証拠書類の提出:報告内容を裏付ける証拠書類(決算書、賃金台帳など)を提出します。
5.2.2. モニタリング体制
  • 実地調査:事務局が事業所を訪問し、事業の実施状況を確認する場合があります。
  • ヒアリング:事務局が経営者や従業員にヒアリングを行う場合があります。
5.3. 事業承継・M&A補助金の締切:申請期限に注意補助金をレバレッジとした買収後のキャッシュフロー改善策

事業承継・M&A補助金には申請期限があります。申請期限を過ぎると、補助金を受けることができなくなるため、注意が必要です。また、補助金をレバレッジとして活用し、買収後のキャッシュフローを改善するための策を講じることが重要です。

5.3.1. キャッシュフロー改善策
  • コスト削減:重複する業務の統合、サプライチェーンの見直しなどにより、コストを削減します。
  • 売上増加:新商品の開発、新たな販路の開拓などにより、売上を増加させます。
  • 資産の効率化:不要な資産の売却、在庫管理の最適化などにより、資産を効率化します。
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まとめ

事業承継・M&A補助金は、中小企業が事業承継やM&Aを成功させるための強力な支援ツールです。交付申請を成功させるためには、申請書類の準備、加点項目の活用、交付申請後のスケジュール管理、対象経費の把握、そしてPMIの成功と出口戦略が重要となります。

この記事で解説したポイントを参考に、補助金を最大限に活用し、事業の発展につなげてください。

  • 交付申請には、事業計画書、法定書類、認定支援機関の確認書などが必要です。
  • 加点項目を戦略的に活用することで、審査を有利に進めることができます。
  • 交付決定後のスケジュールを把握し、実績報告を適切に行う必要があります。
  • 専門家への委託費用、M&A仲介手数料、事業計画策定費用などが補助対象となります。
  • PMIコンサルティング費用を計上し、シナジー最大化を目指しましょう。
  • 補助金受給後も、事業化状況報告義務があることを忘れないでください。
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