PMIでKGI・KPI設定する意味とは?PMIで伸びる会社の作り方

PMIでKGI・KPI設定する意味とは?PMIで伸びる会社の作り方

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公開日:2024年11月8日
最終更新日:2025年6月10日

M&A後のPMI(Post Merger Integration)を成功させたい経営者・担当者必見!本記事では、PMIにおけるKGI・KPI設定の重要性と、その具体的な方法を解説します。KGI・KPI設定の基本から、PMI初期段階でのポイント、設定ミスによる落とし穴、成功企業の共通点、そして中小企業でもできる実践的な工夫まで、網羅的に網羅的に解説。

KGI・KPIを正しく設定し、PDCAサイクルを回すことで、M&A後のシナジー効果を最大化し、企業価値向上を実現する方法を理解することができます。PMIを成功に導き、企業成長を加速させるための具体的なステップを、ぜひ本記事で掴んでください。

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編集者の紹介

日下部 興靖

株式会社M&A PMI AGENT
代表取締役 日下部 興靖

上場企業のグループ会社の取締役を4社経験。M&A・PMI業務・経営再建業務などを10年経験し、多くの企業の業績改善を行ったM&A・PMIの専門家。3か月の経営支援にて期首予算比で売上1.8倍、利益5倍などの実績を持つ。




1. M&A後の成否を分ける「PMI」とは何か

PMIとは、Post Merger Integration の略で、日本語では「合併後統合」を意味します。M&A(企業の合併・買収)を実施した後に、買収側の企業が被買収側の企業を統合し、シナジー効果を発揮させ、企業価値を高めるための一連のプロセスを指します。

1.1 なぜPMIが重要視されるのか

M&Aは、単に企業を買収すれば終わりではありません。買収後の統合プロセスであるPMIを適切に進めることで初めて、M&Aの真価が発揮されます。PMIを軽視すると、期待していた効果が得られないばかりか、企業価値を毀損するリスクも高まります。

1.1.1 M&Aは「買って終わり」ではない

M&Aの目的は、新たな市場への参入、技術力の強化、事業規模の拡大など、企業価値の向上にあります。しかし、買収した企業をそのまま放置していては、これらの目的は達成できません。PMIを通じて、両社の経営資源を統合し、相乗効果を生み出すことで、初めてM&Aの成功と言えるのです。

1.1.2 PMIが失敗すれば企業価値は下がる

PMIが失敗する要因は様々ですが、代表的なものとして、文化の違いによる衝突、人材の流出、システムの不整合、顧客離れなどが挙げられます。これらの問題は、業績悪化に直結し、企業価値を大きく毀損する可能性があります。綿密な計画と適切な実行がPMI成功の鍵となります。

1.2 中小企業のPMIで起こりがちな課題

大企業に比べて経営資源が限られる中小企業では、PMIをスムーズに進めることが難しいケースが多く見られます。特に、人材不足やノウハウ不足が原因で、統合プロセスが滞ってしまうケースが少なくありません。

1.2.1 組織文化の摩擦と人材流出

企業文化の違いは、社員のモチベーション低下や離職につながる可能性があります。特に、買収された側の企業の社員は、将来への不安から離職を選択するケースも少なくありません。そのため、PMIにおいては、双方の企業文化を尊重し、丁寧に統合していくことが重要です。

1.2.2 経営陣と現場の温度差

経営陣はM&Aのメリットを理解していても、現場の社員にはその意義が伝わっていないケースがあります。PMIの目的や進捗状況を丁寧に説明し、社員の理解と協力を得ることが、PMI成功の重要な要素となります。

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2. KGI・KPIとは何か?中小企業が正しく理解すべき基本
KGI・KPIの関係性と役割 KGI(重要目標達成指標) 最終的な目標 例:年間売上高1億円、市場シェア10% 達成するために KPI 新規顧客獲得数 100件 行動指標 KPI 顧客単価 100万円 行動指標 KPI ウェブアクセス数 10,000PV 行動指標 データ駆動型経営のフレームワーク • 感覚的な経営判断からの脱却 • 客観的な意思決定の実現 • 進捗状況の明確な把握と軌道修正 • 限られた経営資源の効率的活用

KGIとKPIは、ビジネスの目標達成度を測るための重要な指標です。特に中小企業においては、限られた経営資源を効率的に活用するために、これらの指標を正しく理解し、適切に設定することが不可欠です。KGIは最終的な目標を、KPIはその目標達成に向けたプロセスを測る指標であり、両者を正しく使い分けることで、事業の成長を促進することができます。

2.1 KGI・KPIの違いと役割

KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)は、事業における最終的な目標を数値化して表したものです。売上高や利益率、市場シェアなど、企業全体の目標を示す指標となります。一方、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)は、KGI達成のためのプロセスや行動を評価するための指標です。ウェブサイトへのアクセス数、顧客満足度、新規顧客獲得数など、具体的な行動目標を数値化します。

2.1.1 「目標」と「行動指標」の関係性

KGIとKPIは、階層構造で結びついています。KGIが上位の目標を示し、その目標を達成するために必要な具体的な行動指標としてKPIが設定されます。例えば、「年間売上高1億円」というKGIを達成するために、「新規顧客獲得数100件」「顧客単価100万円」といったKPIを設定することができます。KPIを達成することで、最終的にKGIの達成に繋がっていくという関係性です。

指標 意味
KGI Key Goal Indicator
重要目標達成指標
年間売上高1億円
市場シェア10%
KPI Key Performance Indicator
重要業績評価指標
新規顧客獲得数100件
顧客単価100万円
ウェブサイトアクセス数10,000PV
2.1.2 感覚経営からの脱却に必要なフレーム

KGIとKPIを設定することで、感覚的な経営判断から脱却し、データに基づいた客観的な意思決定が可能になります。目標達成度を数値で把握することで、進捗状況を明確に理解し、必要に応じて軌道修正を行うことができます。これは、特に経営資源が限られている中小企業にとって、効率的な経営を実現するための重要なフレームワークとなります。

2.2 経営者が自社に落とし込む際の注意点

KGI・KPIを設定する際には、自社の事業特性や現状を正確に把握し、適切な指標を選択することが重要です。設定した指標が実態と乖離していると、効果的な経営判断に繋がらず、かえって逆効果となる可能性もあります。

2.2.1 売上・利益だけを追う危うさ

売上や利益といった財務指標のみを重視すると、短期的な成果に偏り、長期的視点での企業成長を阻害する可能性があります。顧客満足度や従業員満足度、社会貢献度といった非財務指標もバランスよく設定することで、持続可能な企業経営を実現することができます。

2.2.2 業種・規模に合わせた指標の設計

KGI・KPIは、業種や企業規模によって適切な指標が異なります。例えば、製造業では生産効率や不良率、小売業では顧客単価や来店頻度といった指標が重要になります。自社の事業特性を考慮し、適切な指標を選択することが重要です。

また、企業規模によっても適切な指標は変化します。大企業であれば、部門ごとにKPIを設定し、全体最適を図る必要がありますが、中小企業では、経営資源が限られているため、少数のKPIに絞り込み、重点的に管理することが効果的です。

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3. PMIフェーズでのKGI・KPI設定のポイント

PMI(Post Merger Integration:合併後統合)は、M&A後の成否を大きく左右する重要なプロセスです。特にPMIの初期段階において、KGI・KPIを適切に設定することは、統合プロセスを円滑に進め、シナジー効果を最大化するために不可欠です。

KGI・KPIの設定は、単なる数値目標の設定ではなく、統合後の企業ビジョンを共有し、組織全体を同じ方向へ導く羅針盤としての役割を果たします。この章では、PMIフェーズにおけるKGI・KPI設定のポイントを解説します。

3.1 PMI初期にこそ必要な「見える化」

PMI初期は、組織再編やシステム統合など、様々な変化が起こるため、混乱が生じやすく、従業員の不安も高まりやすい時期です。

だからこそ、KGI・KPIを設定し、「目指すべき目標」と「そこに至るまでの道筋」を明確にする「見える化」が重要になります。目標と進捗状況を可視化することで、従業員は現状を把握しやすくなり、一体感を持ちながら統合プロセスに取り組むことができます。

3.1.1 組織再編・統合時の混乱防止

組織再編や統合は、多くの場合、部署の統廃合や役割変更などを伴います。従業員にとっては、自分の立場や将来への不安が生じやすい状況です。

KGI・KPIを設定し、統合後の組織におけるそれぞれの役割や目標を明確にすることで、従業員の不安を軽減し、スムーズな組織再編・統合を実現できます。例えば、統合後の営業部門であれば、「顧客維持率○○%」といったKPIを設定することで、顧客への継続的なサービス提供を意識づけることができます。

3.1.2 数字で語るマネジメントの重要性

PMI初期は、旧来の企業文化や慣習の違いから、コミュニケーションの齟齬が生じやすい時期です。KGI・KPIを導入することで、目標達成に向けた進捗状況を客観的な数値で共有し、共通認識を持つことができます。

これは、感情論に陥りがちな議論を避け、建設的なコミュニケーションを促進する上で非常に有効です。例えば、「システム統合完了率○○%」といったKPIを設定し、進捗状況を定期的に共有することで、関係部署間の連携を強化し、統合プロセスを円滑に進めることができます。

3.2 KGI・KPIの「設定ミス」が起こす落とし穴

KGI・KPIの設定は、PMIの成功に大きく影響します。しかし、設定を誤ると、期待した効果が得られないばかりか、組織に悪影響を及ぼす可能性もあります。ここでは、KGI・KPI設定の際に陥りやすい落とし穴と、その回避策について解説します。

3.2.1 実行不能な指標は組織を壊す

現状の組織能力やリソースを考慮せずに、過度に高い目標を設定すると、従業員のモチベーション低下や疲弊を招き、組織全体の士気を損なう可能性があります。目標設定は、現状を分析し、達成可能な範囲で設定することが重要です。

例えば、統合直後に大幅な売上増加を目標とするのではなく、まずは顧客基盤の維持を優先し、「顧客離脱率○○%以下」といったKPIを設定するなど、現実的な目標を設定することが重要です。

3.2.2 短期指標に偏る危険性

短期的な成果に焦点を当てたKPIばかりを設定すると、長期的な視点での企業価値向上を見失う可能性があります。PMIは長期的な視点で取り組むべきプロジェクトであり、短期的な成果だけでなく、長期的な成長に繋がるKPIも設定する必要があります。

例えば、短期的な売上増加だけでなく、「従業員満足度○○%以上」といったKPIを設定することで、長期的な視点での組織強化を図ることができます。

設定ミス 起こりうる問題 対策
目標が高すぎる モチベーション低下、従業員の疲弊 現状分析に基づいた現実的な目標設定
目標が低すぎる 成長機会の損失、組織の停滞 挑戦的な目標設定
指標が曖昧 進捗状況の把握が困難、PDCAサイクルが回らない 具体的な数値目標の設定
短期指標に偏る 長期的な成長戦略の阻害 長期的な視点を取り入れたKPI設定
指標が多すぎる 管理が煩雑になり、重要な指標が見えなくなる 重要な指標に絞り込んだKPI設定
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4. PMIで成果を出す会社は何が違うのか

PMIを成功させ、M&A後に成長を遂げる企業と、そうでない企業の差はどこにあるのでしょうか。その分かれ目は、経営陣の姿勢や組織のあり方、そしてKGI・KPIの設定・運用方法にあります。成功企業には共通して見られる特徴があります。

4.1 成功企業の共通点とは

PMIを成功に導く企業には、以下の共通点が見られます。

項目 詳細
経営トップのコミットメント PMIの推進には、経営トップの強いコミットメントが不可欠です。単なる承認ではなく、自ら陣頭指揮を執り、統合プロセスを積極的に推進することで、現場の士気を高め、統合をスムーズに進めることができます。
明確な目標設定と共有 PMIの目的、そしてKGI・KPIを明確に設定し、組織全体で共有することで、目指すべき方向性を一致させることができます。目標が曖昧なままでは、社員のモチベーションは低下し、PMIは失敗に終わる可能性が高まります。
綿密な計画と実行 PMIの成功には、綿密な計画と、計画に基づいた確実な実行が重要です。統合プロセスにおける課題やリスクを事前に洗い出し、対応策を策定することで、統合をスムーズに進めることができます。
柔軟な対応力 PMIは計画通りに進まないことも多々あります。想定外の事態が発生した場合でも、柔軟に対応できる体制を構築しておくことが重要です。状況の変化に応じて計画を修正し、臨機応変に対応することで、PMIを成功に導くことができます。
継続的なモニタリングと改善 設定したKGI・KPIを定期的にモニタリングし、進捗状況を把握することで、問題点を早期に発見し、改善策を講じることができます。PDCAサイクルを回し、継続的に改善を繰り返すことで、PMIの効果を最大化することができます。
4.1.1 経営トップの関与と指標への責任感

成功する企業の経営トップは、PMIに深く関与し、KGI・KPIの達成に強い責任感を持っています。単なる承認だけでなく、自ら陣頭指揮を執り、進捗状況を常に把握することで、現場のモチベーション向上と統合の円滑な推進を実現しています。

例えば、定期的な進捗会議に出席し、現場の声に耳を傾ける、KPIの達成状況を経営会議で共有し、課題解決に向けた議論を促進するといった行動が挙げられます。

4.1.2 組織横断の連携を生む仕組み作り

部門間の壁を取り払い、組織横断的な連携を促進する仕組みづくりも重要です。統合によって生まれた新しい組織が一体感を持ち、シナジー効果を発揮するためには、情報共有やコミュニケーションの活性化が不可欠です。

例えば、部門横断的なプロジェクトチームを結成し、共通の目標に向けて協働する、社内SNSを活用して情報共有を促進する、といった取り組みが有効です。

4.2 中小企業でもできるPMI実践の工夫

大企業と比べてリソースが限られる中小企業でも、工夫次第でPMIを成功に導くことができます。重要なのは、自社の状況に合わせた現実的なKPIを設定し、PDCAサイクルを確実に回すことです。

4.2.1 小規模でもKPI運用を定着させる方法

中小企業では、複雑なKPI管理ツールを導入するよりも、Excelなどの身近なツールを活用し、シンプルで分かりやすいKPIを設定することが重要です。

例えば、売上高や顧客獲得数といった主要な指標に絞り込み、週次や月次で進捗状況を確認するといった方法が効果的です。また、KPIの達成状況を社員全体で共有し、目標達成に向けた意識統一を図ることも重要です。

4.2.2 属人的な現場をデータで支える

中小企業では、属人的な業務が多く、データに基づいた意思決定が難しい場合も少なくありません。しかし、PMIを成功させるためには、データに基づいた客観的な評価が不可欠です。

例えば、顧客管理システムや営業支援ツールを導入し、顧客データや営業活動を数値化することで、現状を把握し、改善策を検討することができます。また、これらのデータを活用することで、KPIの進捗状況を可視化し、社員のモチベーション向上につなげることも可能です。

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5. M&A後に会社を伸ばすために経営者がやるべきこと

M&A後のPMIを成功させ、企業価値を高めていくためには、KGI・KPIの設定だけでは不十分です。設定した指標を適切に運用し、PDCAサイクルを回しながら継続的に改善していくことが重要です。そして、PMIというプロセスを通じて、新たな企業文化を醸成していく視点を持つことが、M&A後の成長を大きく左右します。

5.1 KGI・KPIを「作って終わり」にしない

多くの企業で陥りがちなのが、KGI・KPIを設定しただけで満足してしまうことです。設定した指標は、定期的にモニタリングし、現状を把握する必要があります。そして、目標値との乖離が生じている場合には、その原因を分析し、改善策を講じる必要があります。この一連のプロセスをPDCAサイクルとして確立し、継続的に回していくことが、M&A後の成長を支える基盤となります。

5.1.1 PDCAを回す体制と習慣の定着

PDCAサイクルを効果的に回すためには、明確な役割分担と責任体制を構築することが重要です。誰がどの指標をモニタリングし、分析し、改善策を立案するのかを明確にすることで、責任感と主体性を高めることができます。

また、定期的なミーティングなどを開催し、進捗状況や課題を共有することで、組織全体でPDCAサイクルを回す習慣を定着させることができます。例えば、週次でKPIの進捗を確認するミーティング、月次でKGIの達成状況を評価する会議などを設定し、状況に応じて軌道修正を行う体制を構築することが有効です。

5.1.2 指標を"共有財産"にするために

設定したKGI・KPIは、経営陣だけでなく、社員全体で共有することが重要です。指標を共有することで、社員一人ひとりが会社の目標を理解し、自身の業務がどのように貢献しているのかを認識することができます。これにより、社員のモチベーション向上と主体的な行動を促進することができます。

例えば、社内イントラネットや掲示板などを活用して、KPIの進捗状況を可視化したり、目標達成に向けた取り組み事例などを共有したりすることで、指標を「共有財産」として認識させることができます。また、指標に連動した評価制度を導入することで、社員の貢献を適切に評価し、更なる成長を促すことも可能です。

5.2 PMIを通じて企業文化を進化させる

M&Aは、異なる企業文化を持つ組織が一つになるプロセスです。単に制度やシステムを統合するだけでなく、双方の企業文化の良い点を融合し、新たな企業文化を創造していくことが、M&A後の成長を加速させます。

そのためには、経営者は、統合後の企業文化のあるべき姿を明確に示し、社員が一体感を持って新たな文化を築いていけるよう、積極的にコミュニケーションを図ることが重要です。

5.2.1 売り手企業・買い手企業の"統合"ではなく"融合"

M&A後のPMIにおいては、買収側の企業文化を一方的に押し付けるのではなく、双方の企業文化を尊重し、融合させることが重要です。それぞれの企業が持つ強みを活かし、新たなシナジーを生み出すことで、より強い組織を構築することができます。

例えば、ワークショップや交流会などを開催し、社員同士が相互理解を深める機会を設けることが有効です。また、統合後の企業文化を象徴するスローガンや行動指針などを策定し、社員全体で共有することで、一体感を醸成することができます。

5.2.2 社員が成長を実感できる指標が会社を強くする

KGI・KPIは、会社の業績を測るだけでなく、社員の成長を促すツールとしても活用できます。個々の社員が自身の業務目標を明確に理解し、その達成度を可視化することで、成長を実感し、更なるモチベーション向上に繋げることができます。

例えば、個々のスキルアップや業務改善に繋がる指標を設定し、定期的に振り返りを行うことで、自己成長を促すことができます。また、目標達成に対する適切な評価とフィードバックを行うことで、社員の成長意欲を高め、組織全体の能力向上に繋げることが重要です。

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6. まとめ

M&A後のPMIを成功させるためには、KGI・KPIの設定が重要な役割を果たします。KGIは最終的な目標を定量的に示すものであり、KPIは目標達成に向けた行動を測る指標です。PMI初期段階からKGI・KPIを設定することで、組織再編時の混乱を防ぎ、数字に基づいたマネジメントを実現できます。

設定ミスを防ぐには、実行可能な指標を設定し、短期・長期のバランスを考えることが重要です。成功企業は経営トップが指標への責任を持ち、組織横断的な連携を促しています。中小企業でもKPI運用を定着させることで、データに基づいた経営を実現し、PMIを通じて企業文化を進化させることができます。

KGI・KPIを定期的に見直し、PDCAサイクルを回すことで、M&A後の成長を確実なものにしましょう。

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