PMIコンサルティング(アドバイザー)とPMIエージェントの違いとは?

PMIコンサルティング(アドバイザー)とPMIエージェントの違いとは?

PMIコンサルティングPMIエージェントは、どちらも企業のPMI(Post-Merger Integration、企業統合後のプロセス)の支援を行う役割を持ちますが、その役割や提供するサービスにはいくつかの違いがあります。

icon
「PMIコンサルティング」とは、M&AにおけるPMI支援のアドバイスを行うことの総称であり、「PMIエージェント」は株式会社M&A PMI AGENT社のPMI支援サービス・アドバイザーの名称となります。
それぞれの違いと役割について詳しく説明します。

M&A PMI AGENTは上場企業・中堅・中小企業の「M&AからPMI支援までトータルサポート」できるM&A仲介会社です。詳しくはコンサルタントまでお気軽にご相談ください。

M&A・PMI支援のご相談はこちら

1. そもそも「PMIとは?」をわかりやすくご説明 PMI(Post Merger Integration)とは何かを調べるために検索しても、「企業の合併・買収(M&A)後の統合プロセス」という説明しか出てきません。

icon
恐らく、はじめてM&Aを行う人にとっては、よくわからない説明かもしれません。当社のHPやコラムでも、そのような表現をしているページがあり、伝わらないだろうなと思っていました。(申し訳ありません)
そこで今回は、PMIとは何かわかりやすく説明いたします。

1.1 安心して業績を伸ばしてもらうのがPMI業務です
icon
当社の考えるPMIとは、企業の合併・買収(M&A)後の「買収された企業が安心して業績を伸ばせるようにする作業」です。「安心して」「業績を伸ばせる」のどちらかだけではなく、「安心して業績を伸ばせる」という点が重要ポイントです。

M&A後の買収された企業は、不安と期待が入りまじり仕事に集中できない状況になります。そのままの状態で放置すると、新しい親会社は何もしてくれないと期待が低下し、不安が勝ってしまいキーマンの退職やモチベーションの低下につながります。

しかし、正しいPMI業務で現場に入り、今後の方針や改善するべき点を調査しながら従業員とコミュニケーションを取ることで、以下のような効果が得られるのです。

正しいPMIを行うことで得られる効果
買収された企業の従業員のモチベーションが上がる
改善点や成長シーズ(種)が見つかり、業績向上につなげられる
いつでもPMI担当者に気軽に相談できるので、経営判断のスピード感が早くなる
買収した企業への親近感が高まる
このように、買収した企業を業績向上に導くのが本当のPMIの業務なのです。PMIを正しく行うかどうかで、その後の業績は大きくかわるのです。

※この説明の内容の見解は、M&A会社によって異なる可能性があります。

2. PMIコンサルティングとは? PMIコンサルティングは、「買収された企業が安心して業績を伸ばせるようにする作業」を専門的にサポートするサービスの総称です。

そしてPMI支援を行う人のことを、PMIコンサルタント・PMIアドバイザー・PMIエージェントなど会社ごとに異なる呼称で呼んでいます。

PMIエージェントは当社独自のサービス名称であり、商標登録申請中の名称となります。

2.1 一般的なPMIコンサルとPMIエージェントの違い
icon
それぞれの違いをわかりやすく説明すると、一般的なPMIコンサルは「PMIのやり方を教えるアドバイザー」です。
イメージしやすい伝え方をするなら、公認会計士さんが会計数字を分析し、おかしな点があれば指摘したり、アドバイスしたりするような感じです。

アドバイス(やり方を教える)だけでは、PMI未経験者が現場でコミュニケーションを取り業績向上まで導くことは難しく、資料から導いたアドバイスだけでは情報収集・現状把握が不足してしまい、業績向上を目的としたPMIにはなりません。


icon
それに対し、PMIエージェントは「PMIの伴走者」と言えます。対象企業の現場に入り、親会社のPMI担当者様と共に状況を把握し、「業績を向上させるためには」という目線で状況を把握し、業績拡大に向けたプランを作成し実行のお手伝いを行います。
もちろん、資料からの数値分析などを事前の情報収集として行ったうえで現場に入り、現場でしか得られない状況把握・情報収集・現状分析を行うからこそ、業績向上に向けて確度の高いPMIプランを作成できるのです。
PMI支援サービスはこちら
2.2 主な違いを比較
一般的なPMIコンサルPMIエージェント
分析方法 会計資料などを分析 会計資料などに加え、現場の声を聴き自分の目で確認して分析
現場への参加 対応しないコンサルが多い 必ず現場に入る
分析方法 会計資料などを分析 会計資料などに加え、現場の声を聴き自分の目で確認して分析
自由度 パターン化されているため自由度は低い 臨機応変に対応するので自由度は高い

3. PMI支援で目指すべき目的・目標 PMIエージェントの目指すべき目的・目標は、一般的なPMIコンサルティングとは大きく異なります。PMIエージェントは、M&Aの成約後に「経営統合すること」という抽象的なゴールを目的・目標としていません。

M&Aはあくまで手段であり、目的・目標は事業計画の達成(対象企業の業績の伸ばす)ことであり、PMIエージェントに求められていることだと考えています。

経営統合が上手くいっても、業績が悪化してはM&Aをした意味がありません。

M&Aをしたから親会社の協力が得られ、そのおかげで業績が伸びて従業員が喜んでくれるからこそ、経営統合が上手く進むのではないかと思います。

3.1 一般的なPMIコンサルティングにはないPMIエージェントの特徴 PMIエージェントでは、一般的なPMIコンサルティングで行う業務も当然行いますが、以下のようなサービスを提供できるのが特徴です。

業績向上のための業務

特定の分野(例:営業・販促・マーケティングなど)での専門知識を活かし、対象企業の売上・収益を短期間で拡大する統合プロセスをサポート。
特定のタスクやプロジェクトに参加し、対象企業の従業員とコミュニケーションを取りながら、その領域での成功を目指す。

PMIツール・リソースの提供

PMI経験10年で培った支援ツールをご提供。業績向上や経営統合に必要なタスク・チェック項目を網羅しており、対象企業に合わせてカスタマイズして利用することが可能。
必要に応じて特定分野の専門家やスタッフを紹介し、プロジェクトチームを強化。外部リソースとしての役割を果たし、企業内部のリソース不足を補完。

【関連】PMI(Post Merger Integration)業務に役立つ実践ツールとは?【前編】

アドバイスの内容

現場を見ずに資料から導き出したアドバイスとは異なり、現場に入り情報を収集しながら数値分析を含めた定量的・定性的な視点からの、業績向上プランをご提案。
エージェント自身が上場企業グループで、役員・事業責任者・マーケティング責任者を経験し、多くのPMIや企業再建を行った経験から、具体的な改善プランをご提供。

契約期間

PMIの100日プランと言われる集中期(買収後3か月)で集中的にサポートを行い、軌道に乗ったところで契約終了するのが一般的。
プロジェクトの進捗に応じて必要なサポートを柔軟にご提供。期間・業務内容なども、対象企業にあわせて臨機応変にカスタマイズが可能。

【関連】PMIの100日プランとは?具体的な作業内容、費用、M&A後の成功に導くポイントを解説

PMIエージェントは対象企業の現場に入り、従業員とコミュニケーションを取りながら経営状況を把握します。現場の現状を把握することで、課題や成長シーズ(種)を発見し、業績拡大のためのプラン立案・関連部署の調整・実行サポート・定期的な数値管理と分析まで行います。

icon
数値の把握に留まらず、「数値と現場を把握してネクストアクションを生み、PDCAを根付かせ成長フェーズに乗せる」ことを心がけてPMI支援に取り組んでいます。

一般的なPMIコンサルティングとの比較
一般的なPMIコンサルティングPMIエージェント
主な役割 戦略的アドバイスと全体統合プロセスの管理 対象企業の現場で情報収集し、改善プランを立案し実行もサポート
業務の範囲 広範囲な業務統合とプロジェクト管理 業績向上に向けた集中的な業務統合とプロジェクト管理
提供するサービス PMI業務全般のアドバイス PMI業務全般のアドバイスに加え、業績向上のためのサポート
契約期間 長期的な契約が多い 短期的な契約が多い
専門知識 多岐にわたる専門知識を提供 売上・利益の拡大に関する特定領域の専門知識を提供

上記のように比較することができますが、さらに具体的に説明すると以下のような違いがあります。

4. PMIコンサルティングの対応可能エリア 主に一般的なPMIコンサルティングは対応できるエリアが狭く、対象企業の所在地によってはPMIができるコンサルタントがいない場合があります。

PMI支援を行っているコンサルタントによっても異なりますが、所在地が隣接する都道府県が対応エリアとなっているケースが多いようです。

4.1 PMIエージェントの対応エリア
icon
東京都を中心に、日帰りできる範囲を対応可能エリアとしています。ただし、クライアントのスケジュールにより、調整が必要になる場合があります。
主な対応エリア宮城県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県・長野県・静岡県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・福岡県
調整が必要な対応エリア北海道・青森県・岩手県・秋田県・山形県・新潟県・富山県・石川県・福井県・岐阜県・三重県・滋賀県・奈良県・和歌山県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県

※上記のエリアはこの記事を作成した段階での区分けとなるため、詳細はお問い合わせいただきますようお願いいたします。

調整が必要な理由 PMIエージェントは、複数企業に対しサービス提供しています。そのため、各クライアント企業の所在地が遠方である・・・例えば北海道と沖縄の場合、本来ならPMI業務を行う時間を削り、移動時間に充てなければならないケースが発生します。
この場合は、移動時間によってPMI業務に影響が出ないよう、クライアント企業への訪問日程を調整する必要があるため、上記のような区分けをさせて頂いております。

5. PMIエージェントの料金 PMIエージェントの料金はクライアント企業の規模や状況によって変わるため、お問い合わせいただき状況をヒアリングさせていただいた上で、個別にお見積りをお出しさせて頂いております。

icon
ただし、PMIエージェントでは基本プランもご用意しておりますので、詳細は以下のページから資料請求をダウンロードいただきご確認ください。
PMI支援サービスはこちら
PMIコンサルティング(PMIエージェントを含む)の料金は、一般的なM&Aの成約でM&A仲介会社に支払う成果報酬に比べると、非常に安くコストパフォーマンスが良いと思います。

PMIは、「M&Aの成否を左右する業務」というご認識をいただき、費用対効果を検討し買収前から予算化していただくことをオススメ致します。

6. まとめ PMIコンサルティングとはPMI支援サービスの総称であり、PMI支援を行う人のことをPMIコンサルタント・PMIアドバイザー・PMIエージェントと、起業によって様々な呼称で呼んでいます。

もし、PMI支援を依頼したい場合はインターネットなどで検索し、対象企業の所在地をサービス対象エリアとしているPMI支援会社を探してみて下さい。

そして、その企業と比較検討する1社に、当社のPMI支援サービス「PMIエージェント」も加えて頂ければ幸いです。

M&Aに積極的な多くの上場企業・大手企業にお聞きしても、「自社でPMIは行っているものの、上手くいっていない」というお話をよく耳にします。

その違いは、PMIのやり方にあり「経営統合を目指す」のか「業績向上を目指すのか」の違いにあります。

PMI方法を学ぶ方法もまだまだ少なく、業績向上できるPMIのノウハウは多くの経験に裏打ちされたものであるため、「資料を見てアドバイスする」タイプのPMI支援業者が多いのが現状となります。

是非、PMIをご検討の企業様は、ご相談(無料)にお申込み下さい。

ご相談(無料)はこちら


編集者の紹介

日下部 興靖

株式会社M&A PMI AGENT
代表取締役 日下部 興靖

上場企業のグループ会社の取締役を4社経験。M&A・PMI業務・経営再建業務などを10年経験し、多くの企業の業績改善を行ったPMIのエキスパート。3か月のPMIにて期首予算比で売上1.8倍、利益5倍などの実績を持つ。

メニュー