事業承継・M&A補助金:費用対象を徹底解説

事業承継・M&A補助金:費用対象を徹底解説

事業承継やM&Aは、中小企業にとって事業の継続や成長のチャンスとなる一方で、専門家への依頼費用など、何かとお金がかかるのも事実です。そんな時に活用したいのが、国や地方自治体が提供する「事業承継・M&A補助金」。

この補助金を活用すれば、M&Aや事業承継にかかる費用を大幅に軽減できます。この記事では、補助金の対象となる費用や申請の注意点などをわかりやすく解説します。

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編集者の紹介

日下部 興靖

株式会社M&A PMI AGENT
代表取締役 日下部 興靖

上場企業のグループ会社の取締役を4社経験。M&A・PMI業務・経営再建業務などを10年経験し、多くの企業の業績改善を行ったM&A・PMIの専門家。3か月の経営支援にて期首予算比で売上1.8倍、利益5倍などの実績を持つ。




1. 経営者の決断を支える「事業承継・M&A補助金」の仕組みと費用対象の全貌

事業承継・M&A補助金は、中小企業が事業を次世代へ引き継ぐ際や、企業再編・統合を行う際に発生する費用を支援する制度です。後継者不足や経営者の高齢化が進む中、M&Aは事業を存続させる有効な手段となっています。

この補助金は、M&Aの専門家への相談費用や、実際にM&Aを行う際にかかる費用の一部を補助することで、中小企業のM&Aを後押しすることを目的としています。

1.1 2025年問題と事業承継:なぜ今、国がM&A費用を支援するのか

2025年問題とは、団塊の世代が75歳以上となり、医療や介護の需要が急増する一方、労働人口が減少することで経済に大きな影響を与える問題です。中小企業においては、経営者の高齢化が進み、後継者不足が深刻化しています。

このような状況を打開するため、国はM&Aを促進し、企業の経営資源を有効活用することで経済の活性化を目指しています。事業承継・M&A補助金は、そのための重要な施策の一つとして位置づけられています。

1.2 「経営資源引継ぎ枠」における買い手・売り手それぞれのメリット

事業承継・M&A補助金には、M&Aを行う企業を支援する「経営資源引継ぎ枠」があります。この枠には、会社を買う側の「買い手支援類型」と、会社を売る側の「売り手支援類型」があり、それぞれにメリットがあります。

1.2.1 買い手支援類型のメリット
  • M&A仲介会社やFA(フィナンシャルアドバイザー)への報酬
  • 弁護士や会計士に支払うデューデリジェンス(DD)費用
  • M&Aに関する専門家への相談費用

これらの費用を補助してもらうことで、M&Aにかかるコストを抑え、より積極的にM&A戦略を進めることができます。

1.2.2 売り手支援類型のメリット
  • M&A仲介会社やFAへの報酬
  • 会社を売却する際にかかる税務・法務に関する費用
  • 従業員の再就職支援費用

これらの費用を補助してもらうことで、安心してM&Aを進めることができ、従業員の将来や地域経済への影響を考慮したM&Aを実現できます。

1.3 採択率を左右するポイントと補助対象経費の基礎知識

事業承継・M&A補助金の採択率を上げるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 明確な事業計画: M&Aによってどのような経営革新を実現したいのか、具体的な計画を立てることが重要です。
  • 専門家の活用: 認定支援機関などの専門家と連携し、申請書類の作成やM&A戦略についてアドバイスを受けることで、採択率を高めることができます。
  • 地域経済への貢献: M&Aが地域経済や雇用にどのような影響を与えるのか、具体的な説明を盛り込むことが重要です。

また、補助対象となる経費についてもしっかりと理解しておく必要があります。補助対象となる経費は、M&Aの目的や類型によって異なるため、公募要領をよく確認しましょう。

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2. デューデリジェンス(DD)やFA報酬は?事業承継・M&A補助金の費用対象となる専門家活用

M&Aを成功させるためには、専門家のサポートが不可欠です。事業承継・M&A補助金では、M&A仲介業者やFAへの報酬だけでなく、弁護士や会計士などの専門家を活用する際にかかる費用も補助対象となります。ここでは、どのような専門家費用が補助対象となるのかを具体的に解説します。

2.1 M&A仲介業者やファイナンシャルアドバイザー(FA)への着手金・成功報酬

M&A仲介業者やFAは、M&Aの相手探しから交渉、契約締結まで、M&Aプロセス全体をサポートします。彼らへの報酬は高額になることがありますが、事業承継・M&A補助金を利用することで、着手金や成功報酬の一部を補助してもらうことができます。ただし、補助対象となるのは、「M&A支援機関登録制度」に登録された業者に限ります。

2.2 買収監査(財務・法務・人事DD)にかかる弁護士・会計士費用

デューデリジェンス(DD)は、M&Aの対象となる企業の価値やリスクを調査する重要なプロセスです。財務DDでは、企業の財務状況を詳細に分析し、隠れた債務や不正会計がないかを確認します。

法務DDでは、法的なリスクや契約関係を調査します。人事DDでは、人事制度や労務問題を調査します。これらのDDにかかる弁護士や会計士への費用も、事業承継・M&A補助金の補助対象となります。

2.3 セカンドオピニオンや企業価値算定におけるコンサルティング経費

M&Aを進めるにあたっては、複数の専門家から意見を聞くことも有効です。セカンドオピニオンを得ることで、M&Aの判断や条件交渉をより有利に進めることができます。

また、M&Aの対象となる企業の価値を算定する企業価値算定も、M&Aの重要なプロセスです。これらのコンサルティングにかかる費用も、事業承継・M&A補助金の補助対象となります。

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3. 成約後のPMIが成功の鍵!システム統合や設備投資における事業承継・M&A補助金の費用対象

M&Aは、成約して終わりではありません。M&A後には、経営統合プロセス(PMI)が待っています。PMIとは、企業文化やシステム、業務プロセスなどを統合し、M&Aの効果を最大限に引き出すための取り組みです。

事業承継・M&A補助金では、このPMIにかかる費用も補助対象となります。ここでは、PMIにおける費用対象について解説します。

3.1 統合作業(PMI)に不可欠なシステム改修・統合費用の考え方

M&A後には、それぞれの企業が使用していたシステムを統合する必要があります。会計システム、人事システム、販売管理システムなど、多岐にわたるシステムの改修や統合には、多額の費用がかかります。事業承継・M&A補助金では、これらのシステム改修・統合費用も補助対象となります。

ただし、補助対象となるのは、M&Aを成功させるために不可欠なシステム改修・統合費用に限ります。

3.2 設備投資や既存設備の処分・原状回復にかかる外注費・委託費

M&A後には、生産性向上や事業拡大のために、新たな設備投資が必要になる場合があります。また、M&Aによって不要になった既存設備の処分や、事務所の原状回復にも費用がかかります。

事業承継・M&A補助金では、これらの設備投資や既存設備の処分・原状回復にかかる外注費・委託費も補助対象となります。ただし、補助対象となるのは、M&Aによって明確なシナジー効果が期待できる設備投資に限ります。

3.3 廃業を伴う場合の在庫処分費や解体費用の取り扱い

M&Aの対象となる事業の一部を廃業する場合、在庫処分や建物解体などの費用が発生します。事業承継・M&A補助金では、これらの廃業にかかる費用も補助対象となります。ただし、補助対象となるのは、M&Aを円滑に進めるために必要な廃業費用に限ります。

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4. 交付申請から実績報告まで:補助金受給における「3つの落とし穴」と不採択リスクの回避

事業承継・M&A補助金は、申請すれば必ずもらえるものではありません。申請には、いくつかの注意点があり、これらを怠ると不採択となるリスクがあります。ここでは、補助金受給における「3つの落とし穴」と、不採択リスクを回避するための対策を解説します。

4.1 「事前着手」は対象外?契約・発注タイミングの厳格なルール

事業承継・M&A補助金では、交付決定前に契約・発注した経費は、原則として補助対象となりません。これは、「事前着手」と呼ばれ、補助金制度の趣旨に反するものとして厳しく制限されています。

そのため、補助金の申請を検討している場合は、必ず交付決定を受けてから、専門家との契約やM&Aの準備に着手するようにしましょう。

4.2 相見積もりの必須要件と経費明細の透明性確保

事業承継・M&A補助金では、一定額以上の経費については、原則として相見積もりが必要となります。これは、補助金の透明性を確保し、不正な支出を防ぐための措置です。相見積もりを取得する際は、複数の業者から見積もりを取り、価格だけでなく、サービスの質や実績なども考慮して業者を選定するようにしましょう。

また、経費明細についても、どのような目的で、どのような経費が発生したのかを明確に説明できるように、証拠書類をしっかりと保管しておく必要があります。

4.3 補助金申請サポートとPMI支援をワンストップで依頼する重要性

事業承継・M&A補助金の申請は、専門的な知識や経験が必要となるため、自力で行うのは難しい場合があります。また、M&A後のPMIについても、専門的なサポートを受けることで、M&Aの成功率を高めることができます。

そのため、補助金申請サポートとPMI支援をワンストップで依頼できる専門家を選ぶことが重要です。ワンストップで依頼することで、申請からM&A後の経営統合まで、スムーズに進めることができます。

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5. 事業承継・M&A補助金活用事例紹介

事業承継・M&A補助金は、実際に多くの企業で活用されています。ここでは、補助金を活用した事業承継・M&Aの成功事例を紹介します。これらの事例を参考に、自社での活用イメージを膨らませてみましょう。

5.1 中小企業A社の事業承継成功事例

中小企業A社は、後継者不足に悩んでいましたが、事業承継・M&A補助金を活用して、M&Aによる事業承継に成功しました。A社は、補助金をM&A仲介会社への報酬や、デューデリジェンス費用に充当し、適切な買い手を見つけることができました。

その結果、A社の技術やノウハウは、買い手企業に引き継がれ、地域経済への貢献も継続されています。

5.2 個人事業主BさんのM&Aによる事業拡大事例

個人事業主Bさんは、事業拡大のためにM&Aを検討していましたが、資金面で不安がありました。そこで、事業承継・M&A補助金を活用し、M&A仲介会社への報酬や、買収後のシステム統合費用に充当しました。その結果、Bさんは、M&Aによって事業規模を拡大し、新たな顧客を獲得することに成功しました。

5.3 事業承継・引継ぎ補助金を利用した成功事例

事業承継・引継ぎ補助金は、過去にも多くの企業で活用されています。これらの事例を参考に、自社での活用イメージを具体的にしてみましょう。

6. まとめ

事業承継・M&A補助金は、中小企業が事業を次世代へ引き継ぐ際や、企業再編・統合を行う際に発生する費用を支援する制度です。この補助金を活用することで、M&Aにかかるコストを抑え、より積極的にM&A戦略を進めることができます。補助金の対象となる費用や申請の注意点などをしっかりと理解し、事業承継・M&Aを成功させましょう。

  • 事業承継・M&A補助金は、中小企業の事業承継やM&Aを支援する制度
  • M&A仲介手数料やデューデリジェンス費用など、様々な費用が補助対象
  • 採択率を上げるためには、明確な事業計画や専門家の活用が重要
  • 交付決定前の契約は補助対象外となるため、注意が必要

事業承継・M&A補助金は、中小企業にとって事業承継やM&Aを成功させるための強力なツールとなります。ぜひ、この補助金を活用して、未来へと続く企業経営を実現してください。

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